近い将来、お会計を気にせずに安心して飲める「飲み放題」が禁止されるかもしれないという、びっくりするニュースが飛び込んできました。

「タバコの次は飲酒規制だ」──厚労省内部からそんな声が聞こえてきた。というものです

どういった背景から、このような計画が持ち上がっているのでしょうか。どうやらこの根っこには、世界保健機関(World Health Organization、WHO)の世界戦略があるようです。

今日はこの世界戦略について調べてみました。

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飲み放題禁止の検討スタートは2003年ごろ

分煙や禁煙がすっかり身近になっている2017年ですが、このスタートとなっている「タバコ規制枠組み条約」が採択されたのは2003年です。じつはこのころから今回のニュースにつながるお酒に関する議論がスタートしています。

これは、アルコールが本人の健康だけではなく、周囲へ与える影響(交通事故など)が問題視されたためです。

2005年には、加盟国に対して、有効な戦略・プログラムを検討するように要請しています。この後、加盟国間で議論が進められてタバコと同じように国際基準を求める共同提案がなされています。

このとき、アメリカ、日本などは消極的態度で反対をしており、国際基準は作られませんでしたが、アルコールの有害な使用を低減するための行動指針が打ち出され、どれを選択するかは各国にゆだねられることとなりました。

このような議論がなされたのち、「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」が、2010年5月に採択されました。

加盟国はその国の状況にあわせて、適切な対策を選び積極的に取り組むことと、進捗状況を定期的に報告することが求められています

日本もこれに従って、施策を行い、効果をモニタリングし報告せねばならない立場にいるということですね。

 

10の政策オプションと介入施策とは

加盟国が取りうる政策オプションと介入施策は次の10分野に分類されています。これらを各国の状況に応じて採用し、実行する必要があるのだそうです。
  • 分野1  リーダーシップ、自覚とコミットメント
  • 分野2  保健医療サービスの対応
  • 分野3  地域社会の活動
  • 分野4  飲酒運転に関する方針と対策
  • 分野5  アルコールの入手性
  • 分野6  アルコール飲料のマーケティング(広告などの販売促進活動)
  • 分野7  価格政策
  • 分野8  飲酒や酩酊による悪影響の低減
  • 分野9  違法または非正規に製造されたアルコールが公衆衛生に与える影響の低減
  • 分野10  観察と監視
このうち、分野5では、店舗数や場所を制限するですとか、営業日と営業時間を制限するなどが行われます。

分野7では、効果的な課税システムを導入すること、値引き販売・飲み放題の規制、最低価格の設定が行われます。

今回のニュースは分野7の施策に基づいたものだと言えます。

 

まとめ

あまりに身近になっている飲み放題が禁止になる?というニュースを聞き、すごくびっくりしたのですが、これは世界各国に求められている対応のひとつだったということがわかりました。

お酒は人との付き合いをよりよくしてくれたり、一日の疲れを取ってくれたり、適量であれば健康にもよかったりと悪いところばかりではありませんが、飲酒運転が関係する事故やお酒が原因となる事件があることも確かです

これをうまくコントロールしようという崇高な思想には同意できるのですが、今よりもお酒を楽しむということが難しくなりそうなのが少し気になります。

ともあれ、お酒との上手な付き合い方を考えていかないといけませんね。